ここにきてようやくザイコフスキー名古屋セミナーの感想を書こうと思う。
セミナー直後では少々混乱して自分の感想をまとめることができなかった。
セミナーが終わり3週間が経過しておぼろげながら自分の中で少しまとまってきたような気がする。
今回のセミナーは慣れない内容で感覚をつかむのに時間がかかった。
今まで我々は考えて理解して正解を得ることで物事に対処してきた。そのように教育を受けてきていたし、世の中の価値観はそれが当然として回っている。
学校で成績優秀なものは考えて理解して正解にたどり着いた者だし、会社で出世するのも考えて問題を解決して成果を上げた者たちだ。
ところが今回のセミナーはそのような価値観がほとんど役に立たなかった。
なぜなら考えて理解して正解を得るのではなく感じて理解することを求められたからだ。
もっと言えば、感じることそのものを求められたからだ。
このために今まで生きてきて、常用してきた問題解決のためのツールである思考的な理論は意味をなさなくなった。
人は本質的に正解を得たい生き物である。その欲求が考えて理解するプロセスを求めるのである。
感じることを求められた今回のセミナーは、今までの思考から正解を導き出す価値観から離れられない人にとってはかなりストレスを感じるものであったかもしれない。人によっては正解を得るために思い込みや幻想に頼る人もいたかもしれない。
しかし、今回のセミナーは正確に感じることそのものが主な目的となった。
しかも感じることは統一した正解を導き出すものではない。
考えて理解して正解を得る世界ではなく、大胆に言えば正確に感じる世界。そこには万人に共通する正解はない。
正解を得られないという不安から逃げない、その世界で適応するパラダイムシフトが求められたセミナーであった。
そしてそのメソッドとして、まず骨を感じる、次に筋肉を感じる、さらに筋膜を感じる、そしてすべてを感じる、というワークフレームが組まれた。
思考で理解して問題を解決してきた我々にとっては非常に困難でストレスの多い課題であった。
しかし、これらの課題は私にとってはパラダイムシフトを起こすためのメソッドとしては非常に適切で有益なものであった。
実際に、骨の感覚、筋肉の感覚、筋膜の感覚と進めていくうちにフローを感じることが容易となった。
筋膜の感覚はよりフローを感じることが容易になる。
筋膜の感覚によって得られたフローの感覚はより体を自動的に動かしてくれた。
しかし、この自動的な感覚ばかりに頼っていると骨や筋肉の感覚を失いかねない。
骨、筋肉、筋膜、これらすべてを正確に感じることで有機的な人としての状態を維持できる。
思考ではなく正しく感じること、正解にこだわらないこと、、これから生きていくうえで必要なパラダイムシフト得る機会を与えてくれたセミナーであった。
最後に参加者の皆様、スタッフの皆様、そしてザイコフスキーに感謝いたします。